宇部研究開発センター Ube Research & Development Center
拠点概要
(ポリイミドグループ、機能品加工グループ、
ガス分離膜グループ、電子部材グループ)
スペシャリティ化学の成長に向け、新規製品や新規生産技術の開発に取り組んでいます。
【製品開発】UBEは原料(BPDA*)からの一貫生産によるポリイミドチェーンを有する世界唯一のメーカーです。当部ではワニス、フィルム、パウダーなどのポリイミド製品や、ポリイミド中空糸を用いた分離膜の開発に取り組んでいます。また、UBEのフェノール樹脂は、半導体等の先端分野のサプライチェーンの一翼を担っており(例えば半導体封止材用エポキシ樹脂硬化材)、こうした用途でのニーズに応える開発を進めています。
*ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
【生産技術開発】機械装置設計や工程設計などの技術をベースに、センシング技術なども活用しながら、生産性向上や品質安定化に貢献する新規技術の開発を行っています。
製品/技術開発の取り組み
拠点概要
(無機材料グループ、無機繊維開発グループ、
商品設計技術グループ)
スペシャリティ事業の拡大を進めるUBEの、無機材料分野における研究開発を担っています。UBE独自の無機合成技術、粉体製造技術や紡糸技術、焼成技術等を組み合わせて、他社を凌駕する高純度の窒化珪素粉末や、超高耐熱性を誇るチラノ繊維®の開発を進めています。
高純度窒化珪素粉末は、自動車産業から航空機、電子産業、工作機械など幅広い分野で様々な部品に使われ、窒化珪素原料のグローバルスタンダードとして高い評価を受けており、近年では脱炭素化社会の実現に向けてxEV用の軸受やパワーモジュールの回路基板などに利用されています。無機長繊維であるチラノ繊維®は、セラミックス中に複合化し強度や靭性を強化する繊維として、セラミックス基複合材料に用いられ、次世代航空機エンジンの燃費改善など環境性能の向上に寄与するキーマテリアルとして期待されています。
これら製品を支えてきた無機材料関連の基盤技術は、次世代のリチウム電池向け材料の開発へとも展開しています。また、これらの開発を進めるに当たっては、材料の特性を最大限引き出すための評価技術も重要となってきます。国内外の企業や研究機関と連携し、グローバルな視点で、各種セラミックスとしての評価や電池材料評価など周辺の技術も磨き上げながら、無機材料の研究開発を通して未来につながる価値の創出に取り組んでいます。
技術/市場イメージ

主な開発製品
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窒化ケイ素粉末
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炭化ケイ素繊維
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リチウムイオン電池材料